一人でぼーっとしたくて、沖縄の離島にいってきた。GW明けに会社の長期休暇を使って。
渡嘉敷島に二泊し、本島に戻り、東に路線バスで約一時間の港、安座真港から船に乗って久高島へ。
琉球を開闢した女性の神「アマミキヨ」が初めて上陸、あるいは降臨したとされる地が久高島だという。開闢というのは初めて知った言葉だ。天と地が初めて出来た時、世界の始まりというような意味らしい。神話の世界。
「ニライカナイ」。聞いたことはあったがどのような意味を表すのかしらなかったこの言葉の意味を島に来て初めて理解した。
海の果てに理想郷があるという信仰だという。
アマミキヨは海から上がってきた神なのだろうかと想像が膨らむ。
その神が初めて上陸したとされる岬「ハビャーン」の居心地は良かったな。
海の果てに極楽浄土があるとする考えは補陀落信仰と似ている。そのような信仰は
他の土地にもあるのだろうか。
2時間もあればレンタサイクルで回れてしまう小さな島。
観光地化していない素朴な良さがあった。
素泊まりした宿の庭で猫がぐっすりと眠っていた。
宿泊した日は曇天から雨になったけれど宿の庭の葉を雨がぽたりぽたりと打つ音を聞き、草花や土の匂いが、水分を多く含んだ空気にのって庭につながっている平屋の四畳半の畳部屋にいる僕の鼻腔に穏やかに運ばれてきたとき、ああ、来てよかったなと思った。